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無い物をイメージする(4M95)

今回の問題の概要は、
缶入りクッキーを缶ごと量ると200000gで、クッキーを10/13食べてから再び量ると100010gの時、缶だけの重さは何gでしょうか。

どんぐり文章題の低学年向け問題では、問題文の通りに描けば、自然に答えが出てくる問題が多いのですが、学年が上がるにつれ、絵の描き方工夫しないと答えが出なくなってきます。この問題では、食べて無くなったクッキーに考えが及ばないと(イメージできないと)解けません。缶だけの重さを知りたいのに、問題文に出てくる重さは、どちらも缶+クッキーの重さだからです。

パセリ(当時小3)の1枚目。

4m95小

問題文の通りに絵図を描いています。はかりはデジタル、おん・おふ(オン・オフ)のスイッチが付いています。我が家にあるはかりを真似て描いています。余談ですが、はかりはデジタルより針のある昔ながらのタイプの方が、重さが視覚的に表現されるので、わかりやすさから言っても、子どもの学力向上のためにもいいだろうと思います。1gの狂いも許されない料理を作るなら別ですが。

左が食べる前の計量、右が食べた後の計量です。左にクッキー13個、右に3個描いています。でも、これだけでは解けません。食べて無くなった10/13のクッキーが絵になっていないからです。

食べて無くなったクッキーはどうすれば絵になるでしょうか。問題文に素直に描くとすれば、2回の計量の間に、10/13のクッキーを食べているお友達の絵でも入れることになると思います。パセリはそうしませんでした。でも、左右の缶の中に、クッキーが入る13の区切りを入れています。それによって、右の3/13のクッキーが入った缶の絵から、無くなった10/13のクッキーを意識できたのだと思います。

そこで描いた2枚目。

4m95小(2)

13/13-3/13=10/13の絵図。絵図で引き算を描くと、引き算の結果はクッキー10/13の重さで、そこには缶の重さが含まれないことがはっきり分かるところも大事なポイントです。缶だけの重さを出したいのに、クッキーと缶がなかなか分かれてくれないところがやっかいだからです。筆算で引き算して、クッキー10/13の重さを出しました。

次に、10/13の重さから初めのクッキー(=13/13)の重さを出します。

4m95小(3)

10/13の重さを10で割って1/13の重さを出し、それを13倍して初めのクッキーの重さが出てきました。割り算の書き方が、足し算・引き算・かけ算の筆算のようになっています。割り算だけ書き方が違うことに抵抗があったのか、よくこのような書き方をしていました。割り算の筆算は右に書いてあります。でも、その筆算から、ひとケタずつかけ算・引き算をして計算したのではなく、99990を10で割ると9999になると分かっていることが見て取れます。9999×13の計算は、9999×3の答えと、すでに出ている99990(10/13の重さ=9999×10)を足して出しています。

最後に、

4m95小(4)

初めのクッキー+缶の重さから、クッキーの重さを引いて、缶だけの重さが分かりました。

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1995年早生まれの男の子(ミント)、1997年生まれの女の子(パセリ)の母親です。主として、目からウロコが落ちるステキな子育て・学力養成の理論&実践方法を提供しているどんぐり倶楽部について書いています。

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