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最小公倍数・最大公約数と約分・通分

どんぐり倶楽部の掲示板が閉じる直前に、教育関係者と思われるアマドックさんと糸山先生の間で、分数の足し算をするときの通分を、最小公倍数でやるか、各分数の分母をそのままかけて通分するかについてのやりとりがありました。(2010年4月27日~) アマドックさんは前者を、糸山先生は後者という意見です。

言葉を補いながら議論の経緯を追います。

まずアマドックさんの最初の提起。
4/9+3/6 を両者の分母をそのままかけて通分して計算すると、51/54になる。
この分数が3で約分できると気付く子は、計算力がもともとある子以外はなかなかいない。
それよりも、8/18+9/18のように分母の最小公倍数で通分する方がずっと楽に計算可能。

糸山先生の回答
最小公倍数が簡単に見つかるときは見つける?見つからないときは?という混乱させる方法はとらせない。余裕のある子は、どっちでもいい。

そして例として、7/130+5/14の計算を出して、
分母の最小公倍数910を探し出して、分子を7×7+5×65、分母を910として計算するのではなく、
2項の分母130と14をかけた通分し、分子を7×14+5×130、分母を130×14として、次に、分母を7×2×7+5×2×13、分子を2×65×14(=2×5×13×2×7)とすると、
分子の2項と分母は共に2で割れるので、分子は49+325(=324)、分母は910、
分母・分子共に偶数なので2で割って、187/455 と計算すべきである。

そして、この計算方法は、小学校卒業以後の学習につながるとして、
(χ2-χ)/(χ2-1)=χ(χ-1)/(χ+1)(χ-1)=χ/(χ+1)
(χ2+χ)/(χ+2) ÷ (χ+1)/(χ2-4)
 =  (χ2+χ)/(χ+2) × (χ2-4)/(χ+1)
 = χ(χ+1)/(χ+2) × (χ+2)(χ-2)/(χ+1)
 = χ(χ-2)
という例が挙げられています。

また、アマドックさんが指摘する51/54の約分に関しては、2→3→5→7くらいで約分するだけです、というお答え。

それに対するアマドックさんの感想は
糸山先生が挙げた例7/130+5/14 の様な計算は、ほとんどお目にかからない問題で、例が突飛すぎる。
文字式の計算につながるということも理解しがたい。
2→3→5→7くらいで約分する事に関しては、小学生はまだ素数を習っていないので、子どもがに割り切れるかどうかを試すのなら、2→3→5→7 ではなく、2→3→4→5→6→7 と試す子が大部分。
最小公倍数を使えば、4/7+3/14=8/14+3/14=11/14と、非常に簡単に終わるのに、分母と同士を掛け合わせて通分すれば、4/7+3/14=56/98+21/98=77/98=11/14と計算せねばならず、77/98から11/14に約分するために、77と98を、2,3,4,5,7で割り切れるか確かめなければならないので、計算が嫌になってしまう。

糸山先生の回答。
77/98の約分に関しては、「簡単な割り算12題ですね。」
(この部分は、私は、計算練習を多量にやらせなければ、1題の分数計算で、これだけの割り算もやるのだから充分だと言う意味にとりました。)

これに対してアマドックさんが別の例を出してきました。
各項の分母をかけて通分するという方法を「徹底させると」、
8/24+9/18=(8×18+24×9)/24×18=(144+216)/432=360/432=180/216=90/108=45/54=15/18=5/6
となってしまい、非常に大変。

糸山先生の回答は、
分母をかけ合わせる方法を、「徹底」はさせない。本人が楽なほうで結構。「お勧めします」程度。いいのは分母を掛け合わせる方法だけれども、別の方法を選ぶのは自由であり、ただし教える側が「最小公倍数を使って通分すること」を「勧める」ことはあり得ない。

というわけで、一見、物別れに終わっているかに見えるのですが、そうではないという鍵が出てきます。

アマドックさんの発言
本当の理解に根ざした最小公倍数を使った分数の足し算を(学校で)教えてもらいたい

糸山先生の発言
アマドックさんの言葉に同意して、「そうなんです。ところが、これを現場で効果的に実践するには、計算の中で「ついでに」でやっては逆効果だったんです。」
「最小公倍数は最大公約数と一緒にキチンと理解する」べきだ。

ここまでは経験豊かなお二人の考えのまとめです。以下は、経験貧弱な、小学校教育には携わったことがない素人の私の雑感なので、「こんな風に考える人もいるんだな」という程度の気持ちで読み流してください。

私は眠っているときに見た夢を覚えていることはあまりないのですが、20年以上、きまった悪夢を時々見ます。それは、数学のテストで、「解けない、解けない、どうしよう、もう時間がない・・・」という夢。汗をかいて目が覚めて、「ああ、一生、数学のテストは受けなくてもいいんだった」と安堵のため息をつくのです。

分数計算の通分で最小公倍数が見つからない心境は、これに似ています。計算して答えを出すことがゴールなのに、最小公倍数が見つからないために、計算過程が全く前に進まない。時計の針は何故かいつもの2倍速で進む・・・。チャイムが鳴るのも間もなく。

こんな経験ありませんか?

アマドックさんは7/130+5/14などという計算は出てこないとおっしゃるのですが、それは小学校の話で、もっと先になると出てきます。大学受験レベルになると、計算をたくさんの複雑な計算を積み重ねて解答に到達しなければならないこともあります。その時、積み重ねている途中で、一度でも小さい数で構成される分数にまで約分することをせずに先に進むと、だんだん桁数の多い数で構成される分数が出てきます。そうなった場合でも、その時点で通分して計算し、さらに約分できれば、正解を出せる可能性が高くなります。つまり、どんな数字であっても通分・約分できる方法が必要なのです。

そこで、私が独自にやっていた方法は、通分するときに、数をかけた結果で分数を表記せず、□×□のままにしておくことです。上記の糸山先生の2番目の発言のような書き方です。分母130と14をかけて、1820にしたりせず、分母は130×14のままにしておきます。同様に、分子も、7×14、5×130のまま、計算を進めていきます。数が小さい方が、あとあと約分もしやすいからです。

上のお二人のやりとりでは、途中から糸山先生も□×□の形で残さず、かけ算した結果の数にしてしまった表記法、4/7+3/14=56/98+21/98=77/98=11/14における約分の話になってしまっているので、糸山先生は「たいしたことない」、アマドックさんは「これでは子どもは計算が嫌になる」という流れになっています。糸山先生の考えは「たいしたことない」ですが、私は多分、12題の計算でも、アマドックさんのおっしゃる「計算が嫌になる」子どもになってしまいます。

私なら、4/7+3/14を計算するとき、最小公倍数を思いつけば使います。これについては、アマドックさん推奨の方法であり、糸山先生も、「余裕のある子はどっちでもいい」「本人が楽な方でいい」とおっしゃっている通りです。最小公倍数を思いついているのに、わざわざ使わないという選択はしません。でも、思いつかない場合もあるわけです。だから、最小公倍数の通分にこだわると、計算は一歩も前に進まず、時計の針は進む事態が発生します。従って、万能の方法である分母をかけ合わせる術を使うわけです。でも、4/7+3/14=56/98とは書かずに、分子を4×14+3×7、分母を7×14にしておきます。すると、14が九九の7の段にあることはすぐ思いつくので、分子の4×14と3×7および分母は全て7で割れることがすぐわかります。7で割ると、分子は4×2+3×1、分母は1×14(または7×2)。分子の4×2、3×1、分母の全てを割れる数は無いのはすぐ分かるので、分子の足し算を進めます。

以上が私の方法です。要するに、出てきた数を、素数でなくてもいいから、比較的小さい数の□×□の形で残したまま計算を進めるということです。

そして、この方法は、アマドックさんが分からないとおっしゃっていた、先の勉強につながる方法と関係があります。つまり、糸山先生の2番目の発言にある文字式の変形です。ここに上がっている文字式も、x(x-1)/(x+1)(x-1)というふうに、分子はxとx-1、分母はx+1とx-1のかけ算で表せ、そうすることによって、約分が容易になるのです。数字が文字式に変わっただけです。

でも、分母と分子を□×□の形で表記したとき、共通の数字・文字を含む項で約分できることが理解できていないと、せっかくのこの方法も使えません。そこで必要となってくるのが、お二人そろっておっしゃる最小公倍数・最大公約数の正しい理解だと思うのです。

先ほど出てきた数字を使うと、
56=8×7=2×2×2×7
98=7×14=2×7×7
小学校では習わない素因数分解ですが、「1以外の出来るだけ小さい整数のかけ算で表してみよう」くらいでいいかと思います。
そして、この素因数のかけ算の共通部分2×7が最大公約数であり、同じ数ならたくさんある方(2は56の方が3つで、7は98の方が2つで他方より多い)と相手側にない素数があれば、それもかけあわせたもの(この場合は無い)、すなわち2×2×2×7×7が最小公倍数である、ということです。

これが理解できれば、例えば56/98という分数を約分する場合、両方の数の共通部分2×7(つまり最大公約数)で両方を割ってしまうと、これ以上は約分できないと分かるし、1/56と1/98を通分する場合、初めは56と98を掛け合わせたとしても、両者の要素をもれなく掛け合わせた数2×2×2×7×7(つまり最小公倍数)よりは分母は小さくならないことも分かります。

そして、分母同士を掛け合わせても通分できるけど、最小公倍数とはいわないまでも、思いつく範囲で出来るだけ小さい公倍数で通分しておけば、その方が楽だという余裕が出てきます。

以上、素人考えですので、へんてこりんなことも書いてあると思います。教育のプロの方々は、ご容赦の上、ご教示いただければ幸いです。
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Author:ハーモニー108
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1995年早生まれの男の子(ミント)、1997年生まれの女の子(パセリ)の母親です。主として、目からウロコが落ちるステキな子育て・学力養成の理論&実践方法を提供しているどんぐり倶楽部について書いています。

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