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イメージと言葉

30年ほど前に他界されましたが、神谷美恵子先生という精神科医がおられました。ハンセン病患者療養施設に通い、患者さんたちの精神面を支えるために。昔はこの病気への偏見は非常に強く、発病すると肉親ですら縁を切ることもあったそうです。彼女は、厳しい環境にある人たちの内面に関わり続け、彼等の生きがいについて考察を深めていきました。

その著作集6巻「存在の重み」(みすず書房)に、「イメージとことば」という一節があります。それによれば、作家フローベールやヴァジニア・ウルフなどは発語期がだいぶ遅かったそうです。神谷先生は、その原因として、感受性が非凡に鋭かったため、話し出す前に外界から並外れてゆたかなイメージをつくり出したのではないかと書いておられます。

ハイハイしたら早く立っちしないかな、立っちしたら早く歩かないかなと思うのが親心。私の娘が2才になった頃の、母の何気ない一言「なかなか話さないね」を、今でも覚えているのは、私自身が早く話し始めることを期待していたせいでしょう。間もなく、娘は話し始め、いつしか大変おしゃべりになったので、心配は杞憂に終わりました。

神谷先生によれば、

 人のことばを聞く経験を重ねることが言葉をもイメージをもゆたかにさせる

のであり、

 いつ話し始めるか、はそう大した問題ではないようです

そして、

 早く話をさせよう、早く字をおぼえさせよう、とまわりの人があせると、その子なりに豊富になりえたイメージの世界を貧しくしてしまうおそれもありそうです。

 子どもが成長の各段階をその子特有の速度で歩んで行けるように、それぞれに子の人格形成を畏れをもって見守ってやりたいものです。


と、この段落を結んでおられます。

人間は体験と結びついた言葉を耳にすることで、言葉が表すイメージを持つようになり、意味を獲得していくのでしょう。体験は各人各様なので、言葉のイメージもオリジナルなはず。でも、ある言葉が使われる場面には共通性があるので、皆で共有するイメージがあり、だからこそ、こちらが言ったことが相手に伝わる、つまり、言葉はコミュニケーションの手段になりうるのだと思います。

2歳児がしゃべらないからといって、何もしていないわけではありません。豊かなイメージを蓄積中なのです。大人は、子どもが行動しないから、しゃべらないから、何もしていないように勘違いしがちですが、子どもの頭と心はダイナミックに動いているのですね。

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コメント

嬉しい!!!

ハーモニーさん、やっぱり大正解です!
ハーモニーさんの何気なく思っている事、感じた事、確信した事。
これらの事って、他の人からは大きな宝になっている事がたっくさんあると思うんです。
もったいない!!!!と、今まで密かに思っていました。
だから、ものすごく嬉しいです!
今まではコメントを待っていないとコンタクトがとれなかったけど、ここにくればハーモニーさんにいつでも会える!って思えたら、こりんごすごく嬉しいです!
体調がよくないときは1ヶ月でも2ヶ月でも、書かなくたっていいんですし!!
これから楽しみにしてます♪
開設、おめでとうございます!いや、ありがとうございま~す!^▽^

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1995年早生まれの男の子(ミント)、1997年生まれの女の子(パセリ)の母親です。主として、目からウロコが落ちるステキな子育て・学力養成の理論&実践方法を提供しているどんぐり倶楽部について書いています。

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