スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

身勝手な安心欲

私は心配性です。どれくらいかというと、ここ数年間、通院して、かなり効き目が強い抗不安剤の服用を続けているほどです。病気だと自覚する直前は、就寝中に子どもがムカデに刺されないか夜通し見張っていたり、子どもが外に出ると雷に打たれるのではないかと思って何も手がつかない状態でした。今では、その症状はかなり緩和されていますが、まだ、小さいことを過度に心配します。それで、子ども達に、あれに気をつけろ、これに気をつけろ、とうるさく言ってしまいます。そして、言ってしまってから後悔します。

●(自分では理性的だと思って)感情的な言葉を出すときに大きく深呼吸をして下さい。余計なことは言わなくなります。(どんぐり倶楽部 過去ログ1793)

こうならなくてはいけないのですが、なかなか出来ません。それでも、子どもの成長は待ったなしなので、不安な気持ちを抑えて、子ども達には、毎年2~3回、海や山へ、親が同伴しないキャンプに参加させてきました。

7月29日の記事「遊び、友達、視考力 (その3)」で、小学生時代の息子にひやひやしたことを書きましたが、そのひやひやは中学生になった今も続いています。息子は、サイクリングが大好きです。休日に11時間も乗って遠方へ行ったことがありますし、自宅から私の実家まで、県境の山を越えて、片道8時間程かけて自転車で行きます。出かけるたびに、私は言わなくても分かっているようなことまで色々注意してしまいます。

6月15日の記事「イメージと言葉」で触れた故神谷美恵子先生が、「存在の重み」(みすず書房)所収の対談で以下のように言っておられました。

神谷 あんまり抜けなさすぎるんですね、女の人は。
周郷 ゆとりがないから抵抗しなきゃならなくなるの。
神谷 そうして母親の欲が、ほんとに子どもを曲げますね。自分でも、いつも反省しているんですけれども、子どもの成長を止めてしまったり。つまり欲というのは、安心したいという欲ですね。これが母親にドカンと腰をすえているみたい。だけど、子どもは冒険したいわけですから。
(対談・生きる心 周郷博・神谷美恵子)


そう、私があれやこれや言うのは、子どものためではなく、自分が安心したいという身勝手な欲からなのです。私の心の中では、「子どもの冒険を認めなければ」という理性の声と、「安心したい」という欲が、いつも交錯します。そして、かろうじて理性で欲を抑え、薬を多めに飲んで、キャンプやサイクリングに送り出しているのです。

この盆休み、息子は私の実家へ自転車で泊まりに行きました。そして、実家から日帰りできる寺を巡って、その帰り道、自動車と接触し、自転車から体が投げ出されました。交差点での事故で、息子が直進、自動車が左折という場面だったので、相手の方が、息子の治療費・自転車修理代を全額負担してくれた上に、おいしいケーキまでくださいました。息子のけがも、レントゲンやらMRIであちこち調べましたが、結局、膝の打撲・擦り傷だけですみました。

幼児期から親をひややさせる息子ですが、何故かいつも、大事に至らずに済んでいます。今回もそうでした。むしろ、これからもサイクリングを続けるなら良い経験になったくらいです。相手の方に高い高い授業料を払っていただいて、勉強させてもらったようなものです。ですから、これからも大丈夫と信じて、快く送り出してやれればいいのですが・・・出来る自信はありません。

上に書いた神谷美恵子先生は、二人の息子さんのお母さんでもあります。息子さん達が大学生たった頃、日本では学生運動が盛んでした。その頃の先生の日記(「新版 人間を見つめて」朝日選書)に、こんな事が書かれています。

1969.2.13-15 子どもたちの学生運動の心配。でも彼らが何をしていようと私は私のしごとに精を出せばいいのだ、とわり切ることができたとき、晴ればれする。(島日記)

昨今の母親の過度な心配は、子どもの人生全般に及んでいて、特に学歴のことが大きいと思います。「自分の子どもだけは、~大学か、同程度の大学に入れなくては。」そんな執念が、勉強をたたき込む時期を、どんどん前倒しにしています。早くスタートすればするほど、学歴ヒエラルキーの上に行けるという強迫観念に駆られて。「~大学に」という人生の枠組みが決められるだけでも、子どもにとっては息苦しいだろうに、前倒し競争をしていては、子どもには子どもらしく遊ぶ時期が無くなってしまうし、だいいち、子どもの発達段階を無視した事をしてしまうので、発育がいびつになるのではないかと危惧しています。こういうお母さん達は、多分、「子どものため」と言いながら、あるいは本当にそう信じて、実は自分の安心のために、このようなことをしてしまうのだろうと思います。

このようなお母さん達にも、サイクリング心配性の私にも、子どもの人生を、運命のような、人間を越えるようなものに、ゆだねることが必要なのでしょう。「私は私のしごとに精を出せばいいのだ、とわり切」って。

自由工作コーナー
娘7歳
箱作り:ハロウィーンが近かったので、既成の箱にフェルトで、カボチャなどの模様を貼り、愉快な模様の箱が出来ました。
クリアファイル:クリアファイルにステンドグラスペンで模様を描いてmyクリアファイルのできあがり。

にほんブログ村 教育ブログへ
にほんブログ村
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー) URL

カテゴリ
プロフィール

ハーモニー108

Author:ハーモニー108
FC2ブログへようこそ!
1995年早生まれの男の子(ミント)、1997年生まれの女の子(パセリ)の母親です。主として、目からウロコが落ちるステキな子育て・学力養成の理論&実践方法を提供しているどんぐり倶楽部について書いています。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
FC2カウンター
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。