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誘導尋問

幼い子の言葉はかわいいですね。新聞に、プッと吹き出すような、子どもの発言を投書するコーナーがあるくらいですから、みんなそう思っているのでしょう。

子ども二人を連れて実家に帰省していた時のことです。娘は2歳半くらいでした。実家は2階建てで、私は日頃の育児疲れを癒すべく、1階の和室で、魚市場のマグロのように寝そべっていました。そばに娘がいました。すると、2階から母と幼稚園児の息子の楽しそうな笑い声が聞こえてきました。娘は、その声に惹かれて、嬉しそうな声を上げながら、階段を上って行きました。ところが、階段を8割ほど上ったところで、「ママ、行っちゃった~、ママ、行っちゃった~」と泣き出しました。ママ(=私)は行っちゃってなどいなくて、ずっと、和室でマグロになったままだったのですが。泣き声を聞きつけた母が、娘の手を取って、一緒に階段を下りてきて、マグロママのところに連れてきてくれました。そして、また、2階へ戻りました。

ところがです。しばらくすると、娘はまた、楽しそうな2階の声に誘われて、階段を上って行きます。ママは寝てばかりで、ちっとも相手をしてくれないからです。でも、やはり、階段をもうすぐ上りきるところまで来て、「ママ、行っちゃった~」と泣き出し、「ママはここにいるじゃないの、あなたはママと一緒にいなさい」と母に連れられて戻ってきます。

これが何回か続きました。

「ママ、行っちゃった~」という言葉がかわいくて、その後もよく思い出していました。そして、このことがあってから、7,8年たったある日、はたと気がつきました。娘が言いたかったのは「ママ、ついて来ない~」だったと。「ついて来ない」という言葉を知らなかったから、私と離れたことを「行っちゃった」と表現したのだと。

言うまでもなく、子どもの言葉がかわいいのは、語彙が少ないからです。2歳でなくても、幼稚園になっても、小学生になっても、少ない言葉で、なかなか的確な表現は出来ません。特に、気持ちに関しては。「どうして幼稚園に行きたくないの」と聞いても、気持ちを正確に答えられる幼稚園児などいません。なかなか答えられないでいると、答えが欲しい親の方は問い詰めてしまいます。子どもにすれば、何か答えないと、この尋問からは逃れられないので、的外れなことを言う羽目になります。

また、大人は言葉を操るのが子どもより上手なので、それを利用して、子どもを自分が欲する方向へ誘導していまいがちです。「小学校に入ったら、字が読めないと、自分の上靴がどれか分からないよ、困ると思わない?」「小学校は幼稚園と違って、遊ぶ所じゃないし、人数も多いから、幼稚園の先生みたいに何でも親切に教えてくれないかもしれないね。どうする?」「みんな、幼稚園のうちに字を覚えているのよ、○○ちゃんだけ読めないと恥ずかしくない?」全部?で終わる言葉で、一見、子どもの意志を尊重しているようですが、これでは誘導尋問です。とどめに「字を習いに行かない?」といえば、「行く」と言ってしまう子どもが多いのではないでしょうか。

私の子どもは、もうだいぶ大きくなってしまったけれど、言葉だけでなく子ども全体の様子で気持ちをくんでやっただろうか、誘導尋問しなかっただろうかと思い返します。何しろ、「行っちゃった」の真の意味が分かるのに、数年かかってしまった私ですから。

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1995年早生まれの男の子(ミント)、1997年生まれの女の子(パセリ)の母親です。主として、目からウロコが落ちるステキな子育て・学力養成の理論&実践方法を提供しているどんぐり倶楽部について書いています。

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