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余裕と遅れ

言葉というのは面白いもので、発言した人の意図しない効果を受け取る側に与えることがあります。以下の言葉は、受け取り手の私に、そういう効果があったものです。

「余裕」を「遅れ」と捉えて<不明>で納得しているのだからお先真っ暗です。(どんぐり倶楽部HP 掲示板 2006.10.14)

この発言は、世界的に権威のある学術雑誌に掲載されたアメリカ国立精神衛生研究所の研究データに対する、一部の専門家などの解釈に対してされたものです。この研究は、どんぐり倶楽部の理論を裏付ける重要なものだったので、HPで大いに取り上げられました。(HPを検索すると、たくさん関連情報が出てきます。)研究の概要を略述すると、子どもの脳は灰白質が厚みを増すのですが、そのピークは9歳から12歳で、その後は灰白質は薄くなっていく。そして、このピークがくるのがIQが高い子どもほど高い年齢である、ということです。つまり、脳の発達過程は、灰白質増大→灰白質の厚みの減少、という順序なのですが、IQの高い子どもの方が、この発達段階の移行時期が遅い事が分かったのです。

この研究結果への反応が、

「どうしてIQの高い子供の方で発達の遅れが観察されるのかはまだ不明で~」
とか、
「脳が大きい(つまり灰白質の量が多い)人が賢いのではなく、皮質発達の変化の仕方が学力要請に重要なのではないか~」

であることを批判したコメントが、冒頭の発言だったのです。すなわち、IQが高いということは、頭の中でデータ処理をするのに少ないエネルギーですむということですから、それだけ多くのエネルギーを灰白質増大に長く使える余裕があると解釈すべきなのだそうです。

私は「遅れ(に見えていること)は余裕である」というものの見方を知って、「お先真っ暗」どころか、安心感を得ました。9~12歳までにしか獲得することが出来ないことがある、幼く見えるということは、この時間制限付きの獲得時間をたくさん与えられている事なのだと気づきました。何にでも「遅れは余裕」が当てはまるとは限らないかも知れませんが、知っているといないとでは、気の持ちようが違ってきます。

早くから塾へ行って、理科の実験の結果も、社会で習う知識もよく知っていて、大人の模範にしてもおかしくないほど礼儀正しい小学生も知っています。そういうお子さんに比べると、のんびり芝生に寝転がっていたり、日がな一日、青虫をつついて怒らせながら野菜の手入れをしたり、どんぐり倶楽部の問題をしながら、6年生になっても「ハム太郎って、しょっちゅう早起きするんだよね~」「ミミズの一歩って、どういうことかなあ」と言いながら絵を描いていたりする娘は、とても幼く見えます。けれども、そういう姿を見て、焦ることはなくなりました。むしろ、肯定的に受け止められるようになりました。

計算が遅い子どもは多いと思います。娘もそうでした。筆算ですら、その仕組みを考えながらやっていた時は、とても遅かったと言えるでしょう。でも、「遅い」というのは目に見える現象にすぎません。計算が遅い子どもの頭は、十進法や計算の仕組みを理解・納得しようと、一所懸命働いているかも知れません。見えない頭の中で起こっていることを、見抜くのが先生の腕の見せ所かも知れません。見抜けなければ、その子は理解・納得しないままに、算数の次のステップに引きずって行かれてしまいますから。

星の王子様が言うように、見えるものより、見えないものの方がずっと多い、というのが二人の子どもを育ててきた私の実感です。

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1995年早生まれの男の子(ミント)、1997年生まれの女の子(パセリ)の母親です。主として、目からウロコが落ちるステキな子育て・学力養成の理論&実践方法を提供しているどんぐり倶楽部について書いています。

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