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幼い日の感動

先頃、興味深い話を聞きました。話してくれたのは、年齢がたぶん50代の女性で、サンキャッチャーのデザイナーです。サンキャッチャーというのは、様々な形や色のカットガラスやビーズ、天然石などをつなげたインテリアの一種で、部屋の窓際につるしたり、自動車のミラーの所につるしたりします。使われているガラスのパーツがプリズム効果が出るようにカットされているので、日光が当たると分光して、部屋の中や車の中に虹ができます。そして、このガラスのパーツには、スワロフスキーという、おそらく世界各地のお城や邸宅の天井に下がっているシャンデリアのパーツを作っている老舗の製品が使われることが多いようです。

彼女はサンキャッチャーのデザイナーになるまでの経緯を話してくれました。彼女は服飾関係の学校を出たのですが、それを職業にはしませんでした。そして、フラワーアレンジメントを学んで、教えたり、結婚式会場を飾ったりするようになりました。その時、教えていた人の中に、家庭内のもめ事などで深く悩んでいる人たちがいて、その人たちが、美しくアレンジされた花を見て、心が癒され、やがて立ち直っていく姿に接したのだそうです。彼女は「美」というものに、そのような大きな働きがあることに気づき、それを更に追求するようになりました。そして単に花だけではなくて、スプレーで着色した石や、ビーズをつないだものも使ったオブジェを作るようになりました。ある時、彼女自身の心が傷ついていたとき、ガラスのビーズをつないだものを自分のために作ってみました。出来た作品を日光にかざして、キラキラしたビーズを見たとき、悩みや悲しみが、洗い流されていくような思いをしました。それが、サンキャッチャーのデザイナーになる出発点だったとのことです。

話を聞いて面白かったのは、彼女の子ども時代の思い出です。彼女をとてもかわいがってくれるおじさんが、ある日、デパートに連れて行ってくれて、何でも一つだけ好きなものを買ってあげると言ったのです。子どもですから、普通ならおもちゃ売り場か、子供服売り場にあるものを選ぶでしょう。ところが彼女は、宝飾品売り場のスワロフスキーのコーナーにあった、三日月形のカットガラスを選んだのです。どんなおもちゃも、その三日月ガラスの魅力には勝てなかった、どうしてもそれが欲しかったのです。そして、成長するにつれて、おもちゃの大半は手放していったのですが、お気に入りのクマのぬいぐるみと三日月ガラスだけは大事に持ち続けたとのことでした。

そして、今では彼女のデザインするサンキャッチャーに、スワロフスキーのガラスのパーツが、三日月形のものも含めて、使われています。

単なる偶然でしょうか。

そうは思えません。スワロフスキーというブランドは別にして、何の実用性もない三日月形ガラスに強く惹かれた感受性。それは清流や海岸できれいな石や貝を拾う子どもの感受性と同じものでしょう。スワロフスキーの三日月ガラスは、子どものおもちゃにするには、かなり高価だったに違いありません。けれども、子どもにとっては、スワロフスキーであろうが、川の中で光る石であろうが同じものです。

そして、この感受性を、彼女はクマのぬいぐるみと三日月ガラスと共に、大事に大事に、今まで持ち続けてきたのだなあと思いました。

星空に吸い込まれるようにボーッとするより、星座の数を沢山知っていて、日食や月食の仕組みを早くから知っている方が大事でしょうか。

青字で書くのは気がひけるのですが、これは、どんぐり倶楽部に賛同している人たちが中心になって出している「コトノハ通信」という雑誌の4号に、私が書いた文章の一部です。書いたときは、学校の授業に先行して、前倒しで知識を詰め込むことの愚を書いたつもりでした。でも、彼女の話を聞きながら、自分で書いたこの文を思い出していました。

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1995年早生まれの男の子(ミント)、1997年生まれの女の子(パセリ)の母親です。主として、目からウロコが落ちるステキな子育て・学力養成の理論&実践方法を提供しているどんぐり倶楽部について書いています。

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